新刊二念無く買い作品のひとつ、『それ町』が終わってしまいました。「らしく」ちょっとズラした終わり方で、ニタッとします。
歩鳥と真田、タッツンのゆる三角も(案の定)そのままでしたしね。
でも「シーサイド」の変化だけで、ひとつの季節(祭り)の終わりがずいぶん綺麗に描けるもので……うまいなあ。

ミステリ(探偵)、SF、怪奇、ファンタジー、ご近所もの、人情噺、もちろん学園もの、ラブコメ……と、「いろんな角度で楽しめる」のが『それ町』のいいところ。「狭く深く」がますます先鋭化していくオタク・コンテンツの中で、今も異彩を放っています。
専門店街に洋食屋があって、ハンバーグやエビフライを食べさせてくれるような。といってファミレスよりはだーいぶ美味い。
オサレカフェも、頑固職人の手打ちうどん屋もいいんですが、「わが町」に欲しい店は、実はそんな店ではないですか?

一話ごとに時間軸が前後するのも新鮮でした。
ヒロインの髪型変わるだけでずいぶんインパクトがあるもんです。
(余談ですがこれけっこう難しいんですよ。僕の『ミラクルズ!』もそうなんですけど(刊行順と劇中の時間の流れがバラバラ)、設定忘れたりしてよくジェロニモが二人います。石黒先生はそういう「巧さ」をサラッと使うのがにくい)

なんだか10年ぐらいして他の作品をいくつか描いた後(というか今も『木曜日のフルット』とか別の描いたはるんですけどね)、しれっと17巻が出そうで、しかも読者もなんの躊躇いも抵抗もなく「ああ新刊だ」と手に取りそうです。

アニメもよかったですよ。マンガと絶妙の距離感。